報道等で知られているように、川崎市役所旧本庁舎は耐震性能の不足から建て替えられることが決まっており、いよいよ解体工事が始まりました。現在の当社の本社事務所は旧本庁舎のすぐ近くにあるのですが、この前まで時間貸し駐車場として暫定利用されていたのに、あっという間に建設用の仮囲いが出来ていました。

 旧本庁舎は元田稔氏の設計による、昭和131938)年の竣工で、それは当社創立の1年前のことですから、これまで78年間存在して来たわけです。戦争中は防空用の迷彩塗装も施され、周囲が焼け野原になった中、焼失を免れた建物です。

 解体後の跡地には、2022の竣工予定で超高層の新本庁舎が建設されることになっていますが、旧本庁舎は低層棟として復元されるとのことで、歴史的な建造物が新しい建物の一部として残るのはよいことだと思います。古い建物を残すのは、単に記念碑的な意味だけでなく、記憶の継承という意義があると思うからです。

(解体作業が始まった川崎市役所旧本庁舎)
        (解体作業が始まった川崎市役所旧本庁舎)