先日、物件の売買契約・決済のため、札幌に行ってきました。北海道を訪れたのは2年数ヶ月ぶりでしたが、飛行機が新千歳空港に着陸するために降下するに従い、雪の大地がぐんぐんと近づき、雪国に来たんだなという実感が湧いてきました。

 今回の契約は以前より取引関係があった大手不動産仲介業者が仲介してくれたものですが、旧知の担当者から、札幌地区の不動産市況についても詳しく教えてもらうことが出来ました。彼の話では、主に中古の収益物件は公開市場に出る数がそれほど増えておらず、価格もやや高止まり傾向が続いているとのことでした。これに対して、新規の賃貸物件の建築戸数が増えており、賃貸市場は需給バランスが崩れて賃料も下落傾向が続いているとのことでした。

 報道等で知られているように、相続税制の改訂で相続税の課税対象者が増加したこともあり、ここ数年全国的に賃貸物件、特にアパートや単身者向けマンションの供給戸数が増え続けています。このため、都市部においても空室率が上昇を続けており、一部の人気エリアや付加価値の高い物件を除き、賃料相場も下落が続いています。

 北海道では、主要都市では札幌のみが人口の流入が続いていますが、他の地方都市では恒常的な流出超過で地域が疲弊しているところも少なくありません。全国の多くの大都市でも、一極集中のような傾向が見られますが、それは拡大する市場をターゲットに新規参入を含めた供給者側が集中することでもあり、結果として、不動産物件も供給過多の状況が加速するのだと思います。

 これら不動産市況を取り巻く社会環境を冷静に見るならば、現在のような収益物件の価格高止まり状態は、いずれ解消されて行くでしょう。そして、それはソフトランディングでじわじわと価格の調整が進むというよりも、金融情勢の変動などをトリガーに一気に変化が起こる、ハードランディングとなるような気がしてなりません。

 当社としても、事業を停滞させることは出来ませんが、時には一呼吸おいて状況をよく分析し、柔軟に軌道修正するような、変化がいつ起こっても対応可能な事業運営を進めて行こうと、札幌の雪を見ながら改めて思いました。

(着陸直前の機上から見た雪の大地)

        (着陸直前の機上から見た雪の大地)